中国恫喝演習・なぜ台湾人は冷静なのか

中国

台湾ボイスの皆様こんにちは、林建良でございます。

中国はナンシー・ペロシの台湾訪問中にいろんな恫喝の言論を発しています。そして実は彼女が訪問する前に軍事演習をすると発表しました。実際台湾に1番近い福建省の平潭(へいたん)や、南シナ海と渤海の3カ所で行く前に演習しています。そしてナンシー・ペロシが台湾を離れてから8月4日から7日の間の4 日間は台湾を1周囲んで演習しました。ミサイルの発射も含めて空軍・海軍そして上陸作戦の想定もやっていたのです。ある意味で、この演習はかつてないほど大規模なものでした。それで8月7日に終わったかと思えば、中国は翌日に「これからも演習する」と発表したのです。これから台湾快挙を挟んで軍事演習を続ける ことをいつまでやるのかというのは発表していません。

つまり、これからもずっとやっていく可能性があります。中国としては新しい現状を作り出すために中間線も無視して、これから今の台湾をずっと包囲し続けて疲弊させるという狙いがあったかも知れません。つまり中国側から見れば、中国は国として大きいし、資源も多いから、毎日のようにこういう演習をやっていると、台湾軍が疲弊してしまってお手上げになるという消耗作戦です。そのようにやっていこう狙いもあったかもしれません。台湾人は一体この中国の演習についてどのように考えているのかというと、これはもう戦争の1歩手前ですから台湾の1番近い際のところで軍事演習をやっているわけですから、しかも演習とほぼ同時にサイバーテロもやっています。台湾の総統府、外交部、国防部、そして台湾の鉄道関係にサイバーテロをやったのです。

これを見ていると、ロシアのウクライナ侵攻に似ています。ロシアのウクライナ侵攻も半年前から国境近辺で演習して直前になってサイバーテロを起こしました。それで台湾はある意味でロシアとウクライナの戦争と同じようなことを中国にやられているわけですから、もう戦争の1歩手前までやってきているのです。普通に考えれば台湾はかなりパニックになって、株価も大暴落にして、みんなで食料品を買いだめしたりして社会全体が酷く陥ってしまっても不思議ではないです。しかし、ふたを開けてみると、台湾人は至って冷静でいます。どのぐらい冷静かというと、台湾のレストランや観光地には人で溢れていて、しかも8月4日に11発もミサイルを発射して、その中の数発は台湾の上空を超えましたが、翌日の8月5日の台湾の株価は暴落したどころか大幅に上昇したのです。だから、台湾人はなぜ怖がらないのか、心配しないのか、中国のこの軍事演習は何も感じていないのかと思うでしょう。

8月8日に台湾の世論調査があったんですけど、それは中華民意研究協会が発表した中に60%の台湾人は軍事演習について全く心配していないというのは、おかしいのではないでしょうか。もう戦争1歩手前ですけど、台湾人は戦争が大好きなのかと言ったら中国と戦いたいのかと問うと違います。台湾人のほとんどが反戦で、若い人ほど戦争を反対します。同時に若い人間ほど、いざとなったら銃を持って自分の国を守るという意識も逆に強いです。

反戦というのは侵略反対で戦争が好きというわけではないですが、今回の台湾社会がなぜ中国の軍事演習にこれほど冷静なのか?台湾人は、これから2018年に始まる習近平政権以来は台湾近辺で飛行機や軍艦などから嫌がらせに来て台湾の防空識別圏に入ったりしています。このような軍事的脅威に麻痺してしまったのか、あるいは無関心になってしまったのかというと、実は冷静と麻痺あるいは冷静と無関心は違うのです。無関心というのは問題意識を全く持ち合わせていない事を言います。麻痺というのはなにも感じなくなっている事を意味します。しかし台湾人は中国の軍機・軍艦が常に台湾の近辺に往来していることは、非常に反感を持っているのです。しかも台湾人は、この中国の軍事侵攻に非常に感心を持っていることも事実として言えます。しかし関心を持ちながら、なぜ冷静でいられるのかという理由が主に3点あります。

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