やっと台湾の自決権を認めたアメリカ

台湾

A:藤井厳喜様
B:林建良様

A:台湾ボイスの会員の皆さん、こんにちは。藤井厳喜です。今日も林建良さんと2人でお送りしたいと思います。林さん、今日もよろしくお願いします。

B:よろしくお願いします。

A:昨今、台湾関係で非常に大きな変化がありましたので、今日は進化するアメリカの台湾政策ということでお話しいただきたいと思っているところです。バイデン大統領が台湾防衛でアメリカをコミットメントするということを明らかにした話が出てきて、いろいろな動きが活発になってきたわけですから、その辺をわかりやすく説いていただきたいと思います。今日もABCD四つのセクションでお話いただきますが、初めのAセクションは「やっと台湾の自決権を認めたアメリカ」というタイトルで進めてください。

B:最近の台湾関係のビッグニュースといえば、まずCBSの60ミニッツという非常に50年以上の古い有名な番組ですけど、そのインタビューの中でバイデン大統領が喋った台湾防衛の件について大きな話題になりました。しかし、実はバイデン大統領が言う台湾防衛について、もう一つ言ったのです。台湾防衛と同じくらい重要なものがもう一点あります。つまり、台湾の独立問題も増えたわけです。まず台湾防衛のことから振り返ってみてみたいと思いますが、実はバイデン大統領の台湾防衛に関して明確に対応を防衛すると公の場で言ったのは4回目です。1回目は2021年8月18日のABCテレビのインタビューの中で述べています。そのときの背景としてはアフガニスタン撤退の直後でした。その撤退は100%失敗でしたが、その判断は正しい選択したと思います。しかし、撤退の手順としては非常に疎かだったのです。つまり、戦略としては正しかったのですが、戦術としては非常に駄目でした。当時の彼の弁解として台湾はアフガニスタンとは違うと、なぜなら台湾も同じように見捨てるのではないかという疑問があったからです。だから台湾はアフガニスタンとの違いを、彼はNATOの第5条のように我々は台湾も日本も韓国も全て守ると発言しました。これはある意味で、アメリカの大統領が初めて台湾防衛とNATOと結びつけた瞬間だったと言えます。これも非常に大きな意味があるのですが、しかし、当時の解釈としては失言だったということです。僕の当時の解釈としてはインタビューですから失言するはずがないと思いました。インタビューの場合は事前に準備して質問を受けるわけですから、失言ではないと、その当時は言い切っています。2回目は2021年10月21日のCNNのパンホールの番組の中でやったのです。当時は確かに、参加者の質問を受けていったわけですが、そのとき彼は「我々は台湾に対する防衛の約束がある」と、はっきり言いました。3回目は2022年5月23日の日米共同記者会見のときに記者からの質問を受ける形でウクライナとの比較をしました。台湾はウクライナとは違うということを踏まえて「我々は台湾と約束がある」と彼は言ったのです。4回目は2022年の9月18日のCBSの放送内で司会者のペリーがウクライナと違い、アメリカも軍人の男性や女性も派遣して台湾を防衛するのかと質問をしました。すると彼は「YES」とはっきり言ったのです。

実は3回目のときに台湾ボイスで僕が解説したのですが、3回ともホワイトハウスの人間が「我々が今までの政策と何の変わりもない」と言っていました。そうすると、日本のみならず世界中のマスコミ、そして評論家も含めて、これはトーンダウンしたと解釈していましたが、僕は台湾ボイスでトーンダウンしたわけじゃないとはっきりと言ったのです。つまり、これはそもそも台湾を防衛するということは、一貫とした政策だと僕は解説しました。確かに曖昧戦略という看板があるのですけれども、実際は曖昧戦略ではなくて明確戦略です。政策的に何の変わりもないと言ったのは正しいのですが、トーンダウンしたわけではありません。つまり、大統領の発言を修正するということではないのです。しかし、今回4回目にして、ようやくそれは修正ではないと、はっきりしました。なぜなら2日後の9月20日にホワイトハウスのインドアジア太平洋担当のカート・キャンベルが「大統領の喋っている言葉は文字通りだ」と言ったのです。しかも、その後にもう一つの説明をしました。我々の修正とかトーンダウンという意味ではないことを言ったのです。つまり、大統領の言っていることは、その通りということになります。ある意味で、もはやこの時点で曖昧戦略というのは何もありません。あるのは明確戦略だけであって、曖昧戦略は4回目のその後のカート・キャンベルの説明によって、我々の政策そもそもそうだと言っています。ここで分かったことの一つは、アメリカが台湾を必ずアメリカ兵を派遣して防衛するということです。その防衛が曖昧の意味ではなく、出兵するという意味ですけど、その言葉は「Speck for ten self」とカート・キャンベルは言いました。しかし、このAチャプターのところは、そこが重点ではありません。このときにバイデンが何を言ったかというと、9月18日に「我々は彼らの独立を決して奨励してはいない。これは、彼らの決定だ」と述べました。これはCBSのインタビューの中で言ったことですが、実は全く同じような言葉を彼は外遊先のぶら下がりの新聞記者に聞かれて説明したときにも使っています。それが2021年11月16日に彼は「私は台湾が決めなければいけない」と言って、何を決めるのかというと「我々は決して独立を奨励していない」と述べているのです。つまり独立するかどうかというのは、台湾が決めることだという意味が込められています。我々アメリカ側が「決して奨励してはいない」「台湾を必ず防衛する」という言葉は一貫して、恐らく1979年からずっと変わっていないと僕はこれで確信しました。しかし、台湾の独立に関しては微妙に修正してきたのです。

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