ペロシ議長訪台・We must stand by Taiwan

アメリカ

台湾ボイスの皆様こんにちは、林建良でございます。

アメリカのナンシー・ペロシ下院議長が8月2日の夜10時44分、台湾の台北松山空港へC-40Cという軍用機で彼女も含めて6名の国会議員が到着しました。ナンシー・ペロシは台湾に着陸と同時に実は一つの論文をワシントンポストで発表しています。そのワシントンポストでのタイトルは「Why I’m leading a congressional delegation to Taiwan(なぜ私は国会代表団を連れて台湾に訪問したのか)」となっています。自らこのワシントンポストで、なぜ台湾に訪問したのか、その目的とは何かとはっきりと明快に論文として掲載したのです。

この論文を見ていると、彼女の台湾を訪問する理由5点を読み取ることができます。1点目に台湾関係法はアメリカのアジア太平洋政策の中で最も重要な柱の一つということです。台湾関係法の重要性をまず提起しています。2点目に今世界で最も自由と民主である台湾が中国の軍事侵攻に脅かされているということです。3点目に中国はいつでも台湾へ侵攻できるように今まさに武力統一の準備をしているということです。それだけではなく今現在でもサイバーテロや経済的圧迫などをして、更に台湾とこれから協力していこうという国まで恫喝しているということです。そして4点目にこの台湾とアメリカの連帯によって、中国の内部で抑圧されている人間を助けてあげられるということです。
つまり台湾とアメリカの連帯によって中国の中の内部の人権問題が訪台によって初めて解決できるということを強調しています。最後の5点目に今回の訪問団は、まさにアメリカは常に台湾と一緒に歩む一つの重要な声明になるのです。だから、この1番の理由としては「We must stand by Taiwan(我々は台湾とある)」であり、台湾と一緒に中国の脅威に立ち向かう意思表明です。これは彼女の専用機が台湾に着陸した瞬間に発表された投書です。この表明が彼女の台湾訪問の1番の目的を示されています。彼女が台湾に到着した日は、夜も遅い時間だったので宿泊先のホテルへ行って、基本的には談話も記者会見も行なわれませんでした。

そして、翌日の8月3日は予定が朝から晩まで密に詰まっています。どういう日程かと言うと、まずホテルの中で台湾の半導体会社であるTSMCの劉徳音(りゅうとくおん)会長とオンライン会談をやりました。どんなことを話されたのかは公開されていません。なんとオンライン会談をした相手とまた台湾から離れる前にもう一度対面会談をするということになっています。TSMCだけ2回会談するということです。
そしてこのオンライン会談の後は、すぐに台湾の国会の立法院に行って国会議員と会談しました。この会談で冒頭には台湾の立法院副院長の蔡其昌(さいきしょう)と公開的に話をしています。

なぜ副院長であるのかというと游錫堃(ゆうしゃくこん)院長は武漢コロナに罹ってしまって隔離されている状態だから代わりに蔡其昌が応対しているのです。この会談後は各党の代表と非公開の会談をしました。それから総統府に行って蔡英文相当と頼清徳副総統と会談します。その会談のあとに台北賓館へ行くのですが、ここは日本統治時代(=明治時代)に作られているところです。当時は台湾総督の官邸として使われていましたけど、今は台湾の国賓を招待して、そこで宴会をする場になっています。

僕も1度だけ、その場所での宴会に参加したことがあるのですが、日本政府が作った立派な建物で、その中には日本庭園があります。この台北賓館で昼食会が行なわれたあと、景美人権パークに行くことになっているのです。この場所は、かつて国民党独裁政権時代にこういう白色テロの中心地と言ってもいいところになります。こういうところは当時の国民政権時代の要は軍事法廷であり勾留所兼処刑所です。

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