北京横断幕・国賊習近平を罷免せよ

台湾

台湾ボイスの皆様こんにちは。林建良でございます。

中国では特に重要な政治イベントのときには厳重な警備をするのです。特に北京は中国の首都で政治の中心地であるため、そこで何らかの政治イベントがある際には、大体その会場の周辺には物々しい警備だけではなく、メインストリートに面する普通の民家の窓も含めて全部封鎖されます。そのぐらい中国共産党は、物凄くピリピリしているのです。中国で1番大きな政治イベントは何かというと、それは5年に1度の共産党大会になります。今年の第20回共産党大会は特に警備が今まで以上に厳しいものです。例えば、普通なら何メートルかおきに警察官が立って警備するのですが、今回の場合、その近辺では会場の近辺では1メートルおきに立っていました。しかも普通の警察以外に、軍の一部となる武装警察、さらに私服警察官もいるのです。このときは世界のどの国よりも、あるいは中国の中でもかつてない厳戒態勢の警備が引かれます。しかし、かなり厳重な警備の中で、一つのことが起きました。それは10月13日の午後2時にある男性が、一番厳重に警備されている北京市海淀区中関村にある四通橋という高架橋にて横断幕を掲げたのです。それは反政府の横断幕でした。1番刺激的な言葉で「独裁国賊習近平を罷免せよ」という横断幕です。しかも、全部で3枚の横断幕の中に「独裁国賊習近平を罷免せよ」以外に、例えば「仕事をボイコットせよ」と「授業をボイコットせよ」と書いてありました。さらに「PCRはいらないから飯が欲しい」というスローガンを掲げてあったのです。「封鎖はいらない、自由が欲しい」と「領袖はいらない、投票が欲しい」と訴えています。領袖とは、これから習近平が、ある意味で毛沢東と同じような地位になるために人民の領袖という称号を得るかもしれない。領袖とは偉大なるリーダーという意味ですけど「そんな称号はいらない、我々は投票が欲しい」という、今回の反政府的、反体制的に非常に刺激的なスローガンの横断幕を掲げられたのは1989年の天安門事件以来です。この30数年間、北京で、このような横断幕をかけられたことはありませんでした。

一体誰がこのような思惑でそれを掲げたのか、それはただの思いつきなのか、あるいはただの一時的な衝動でやったのか、これは無謀な行動なのか、実はこの横断幕をかけた人間は彭立発(ほうりつはつ)という48歳のエンジニアです。彼は、おそらく一時的な思いつきで衝動的にやったということではないと思います。なぜなら、タイミングが10月に入ってから、北京では政治イベントが連続であるからです。10月1日は建国記念日、10月9日は七中全会(第20回共産党大会の事前会議)、そして10月16日は第20回共産党大会です。そこで注目されるところは習近平が3期目になるかどうか極めて重要な、おそらく中国共産党は今までかつてないほど大切な大会となっています。彼が選んだのは、10月16日の3日前にこういう行動を起こしました。この海淀区中関村四通橋という場所は中国の北京のハイテク産業が集中しているところです。ある意味、中国のシリコンバレーと言われている場所であり、中国の名門大学が集中しています。例えば、北京大学、清華大学、人民大学、北京師範大学、北京交通大学、法政大学とか、中国の名門校がそこに集中しているのです。学生たちがいっぱいいるところに何か特別な意味があるかというと、その学生たちがインターネットを駆使して発信しました。しかも中関村という場所は、ハイテク産業やインターネット産業の集中しているところなのです。こういうところに出入りした人間が写真を撮ったら、すぐに拡散してくれるという計算があったと思います。特に学生たちは、おそらく1番こういうのに興味津々でしょう。

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